ころころ仕様が変更されるTwitterだが、もう今度ばかりはどうにでもなれっていうか、俺はもう知らない。
少し前のことだが、ホームTL(タイムライン)に他者が「いいね」したツイートが表示されるようになった。
この新仕様が専らの悪評なので、小手先の方法ながら対処してみたのだが、やはり小手先は小手先だったのだ……
というわけで、このたび俺がやってきたことと、思ったことを書いていこうと思う。
TL上の他者の「いいね」ツイートを消す
上述の通りホームTL上で表示されるようになってしまった、フォロワーが「いいね」したツイート。
「○○さんがいいねしました」というやつだ。
「見られたくない」という人もいるだろうが、Twitterが決めたことだから、従うしかない。
では少なくとも「見ない」ようにしようと思い、Twitterの設定画面を開いてみたが、それらしい項目はない。
これもTwitterの決めたことか。
さて、ブラウザには「ユーザースタイル」という機能があって、CSSを自分で書いて各サイトに適用することができる。
モバイルブラウザにあるかどうかは知らない。
これを使って「いいね」ツイートを消してみよう。
TwitterのHTMLソースを表示させ、通常のツイート、「いいね」ツイート、プロモーション(広告)ツイート、RT(リツイート)されたツイートなどを複数検証した。
その結果、消したい「いいね」ツイートのみを判別できそうなCSSセレクターを見出した。
すべてのツイートは <li>
タグに入っているが、これ自体では判別できなかったので、その直下にある <div>
タグで判別して非表示にすればいい。
しかしその <div>
タグの「クラス」でも判別できず、結局「属性」で判別した。
<div ...... data-component-context="suggest_activity_tweet">
これだ!
これを使って非表示にするCSSを書くと、以下のようになる。
[data-component-context="suggest_activity_tweet"] {
display: none;
}
さらに、各ブラウザのユーザースタイルの仕様に合わせる必要があり、Firefoxでは以下のようになる。
@-moz-document domain('twitter.com') {
[data-component-context="suggest_activity_tweet"] {
display: none;
}
}
ユーザースタイルの使用については上級者向けとなるので、各ブラウザでの詳しい方法は各自で調べてほしい。
それと、このセレクターの指定はひょっとしたら間違っているかもしれないので、もしこのCSSを使って消すべきでないツイートが非表示になり、重要なツイートを見逃してしまったとしても責任は負いません。あしからず。
TLでRTが表示されていない?
ところで、最近気付いたのだが、ホームTL上で他者が“>RT”と、つまりRTしたツイートに対して言及しているのに、そのツイートの直前に該当のツイートがない、という現象に遭遇するようになった。
該当のツイートが既に削除されているのかとも思ったが、RTした人のTLを見るとちゃんと表示されている。
上記の俺のユーザースタイルが誤って非表示にしているのだと考えて、さらに検証した。
その結果……
俺のユーザースタイルは(少なくとも今回は)間違っていない。
そもそも該当のツイートはHTMLソースにすら存在していなかった。
そりゃ、Twitterがくれもしないものを、表示できないわな……
ということで調べてみると、原因(らしきもの)はすぐに見つかった。
リツイートには制限はありますか?
・1つのツイートがリツイートされる回数に制限はありませんが、Twitterに表示される公開ツイートのリツイートは、最新の投稿100件までです。
リツイートに関するよくある質問 | Twitterヘルプセンター
これが厳密にどういう意味なのかは分からないが、何らかの制限はあるらしい。
「いいね」とRTの違い
つまり、Twitterは「いいね」ツイートという従来広く公開されていなかったものを突如として公開(しかも謎の基準でピックアップして)するようになった一方で、RTという本来的に公開すべきものをきちんと表示していないというわけだ。
いや、「いいね」ツイートは各ユーザーのプロフィールページに行けば見ることができるから「非公開」ではないが、しかしそこまでおおっぴらに公表するものではなかっただろう。
ここで、「いいね」とRTの使い分けという問題が浮上する。
使い方自体は各ユーザーによって異なるだろうが、俺の認識は以下の通りだ。
- RT
- 元の発言者を明らかにして拡散する。
- 元の発言者の権威を利用する。
- 自己でなく他者の発言として拡散する。
- それに対して賛成・反対などの意見を付け加える。
- 元の発言者を明らかにして拡散する。
- いいね
- 拡散を意図していない。
- 元の発言者に対して個人的に賛意などを表明する。
- 拡散したくないツイート(アレな画像とか)を評価する。
- ただのあいさつ代わり、もしくは既読チェック。
- メモ代わり。
これらとは別に「引用ツイート」というのもあるが、これはRTに比べて若干使いにくい部分もある、ちょっと微妙なやつだ。
で、このような使い分けがあったにもかかわらず、「いいね」が拡散され、RTに表示漏れがあるとすると……
- RT
- 確実には表示されず、前後のツイートの文脈が合わなくなる。
- いいね
- 意図せず拡散されかねないので、委縮が発生する可能性も。
- フォロワーにとって大して重要でないツイートでTLのいくらかが占有される。
というか、これってつまり、RTと「いいね」の間に違いがなくなってきているのでは?
これまでユーザーが確立してきたTwitterの利用法を破壊するのだから、これは文化の破壊にも等しい。
少なくとも、二つの機能があるのに、それらが意図した結果をもたらさないのは、UXの問題でもあると思う。
昨今流行りの(?)言葉を使っていく。
……良くないことずくめではないのか?
どうしてこんなことに
良くないことばかりに思えるが、Twitterも営利企業だから、このほうが儲かるとか何か意図をもってやっているに違いない。
例えば、従来隠されていた「いいね」行為を晒すことにより、ユーザー間の交流を(無理矢理に)増やし、活性化を図る、とか。
しかもそれが、競合他社のサービスに押され、万年赤字であると噂されるTwitterが、他のサービスの利用者に対して訴求できるTwitterの魅力ある機能、または差別化ポイントとなる、とか。
俺は全くそう思わないが。
まとめ
とりあえずTLから他者の「いいね」ツイートをユーザースタイルで消してみたが……
新たな問題が浮上した、このたびの仕様変更であった。
大改悪だとは思うが、Twitterには潰れてほしくないし、開発者さんはまあいろいろ頑張ってください。
あと、ツイートを何百も溜めて一気に読んでる俺も悪いけど、RTくらい全部表示してください。
こめんと