2022年7月29日、待ちに待った『ゼノブレイド3』の発売日を迎えた。

俺はすっかりゼノブレファンなので今作も発売日に買ったのだが。

前作はDDLCをほったらかして1ヶ月くらいぶっ続けでプレイしていた記憶。

それだけ夢中になれるゲームだったんだけど(しかもプレイ時間も数百時間におよぶ大作だし)。

でも今作はもうちょっと落ち着いて、じっくり楽しもうかと、こんなふうにプレイ日記でも書きながらプレイすることにした。

とりあえず「第3話」まで進めたので、そのあたりまでのことを書いていく。

ただ、最後まで日記を続けるとは限らないし、ストーリーの核心に関するネタバレは日記の中ではしないつもり、とはいえ多少のネタバレはあるからそのつもりで。

というわけで行ってみよー!

※筆者はゼノブレイド無印をプレイしたことがありません。

ムンバさんカワイソス問題

今作の主人公パーティはなんと6人+ヒーロー(ゲストキャラ枠)という大所帯で、人数が多いほど戦闘が楽という一般的な事実からすると、今作の難易度は低く見える。

それはともかくとして、ゲームの初めには主人公であるノアが所属するケヴェス軍の3人しかプレイアブルキャラがいないからか、助っ人としてムンバという先輩戦士がパーティに加わっているのだが……

このムンバさん、登場以後フラグを立てまくる。死亡フラグを。

あと1か月で成人(天寿)だと事あるごとに言い、「この作戦が終わったら云々」だの、「言いたいことは伝えられるうちに」だの、「俺が成人したら云々」だの……

一応、成人する直前まで生きていた時点で歴戦の猛者であることはわかるのだが(ランツも「コロニー9の誇りだ」と讃えている)、それすらも死亡フラグの補強にしかなってない。

そして、彼にとって最期の戦いとなる、プレイヤーにとっては2度目の戦いの開始直前、「俺は先に行く」と言い残して主人公のもとから離れる。はい主人公バリアから離れました。

重々わかっていたことだが、その後彼は主人公の目の前であっけなく死ぬ。

こういう演出って、敵の規格外の強さとか、この世界の理不尽さとかをプレイヤーに改めて見せつける意味もあると思うんだけど、これを見て「よくもムンバを!」って思ったプレイヤーはどれほどいただろうか。

ムンバの何がかわいそうって、あまりに死亡フラグを立てまくっていたせいで、プレイヤーから「どうせ死ぬだろうな」「あぁ、やっぱり死んだ」「だから言ったのに」くらいにしか思われてなさそうなところだ。俺だってそう思ったもん。

まぁ、こんな風に安っぽい「劇的なシーン」を演出することこそが彼の役割だったのだから、彼は自分の役割を果たして逝ったのだと信じるしかない。

ムンバのこと、俺は忘れないよ。思い入れとかあんまないけど。ほぼ初対面だし。

恒例のヴァンダムさん問題

「ヴァンダム」というおじさんは、ゼノブレイドシリーズに毎作登場しているらしい。

もちろん、同一人物ではなく「たまたま」同名の人物で、たまたま似たような雰囲気で、いずれも「メンター」的存在なだけだ。

いわゆる「スターシステム」のようなものだろう。

ゼノブレ無印のことはよく知らないが、きっと同じようなものだったのだろう。

で、今作のヴァンダムさんは、ゲルニカ・ヴァンダムというより長い名前を与えられており、むしろ作中では「ゲルニカ」と呼ばれることが多い気がする。

そして再序盤に現れ、その場で死んでいった。

ゼノブレ2ではヴァンダムさんとしばらく行動したし、彼の死はかなり感動的なシーンだったのだが、今作の彼のシーンはなんというか、少し展開が強引な印象があった。

というか、相争ってきた両国の長い歴史の中で、ぽっと出のオッサンに何か重大らしきことを言われたとしても、そう簡単に共闘関係になるかねぇ。

……そんなこと言ったって、この和解には1か月を要した――とかじゃゲームが進まないから、やむなしだとは思うが。

あなたのことも、俺は忘れないよ……

マナナちゃんかわいすぎる問題

前作『2』で一番好きだったキャラはハナちゃんだった。もちろん「JS」ジェット・スパークモード。

ハナちゃん――CV:久野美咲による安定のロリボイスから繰り出されるノポン語は、俺の新たな扉を開いたんですも……

残念ながらハナちゃんはプレイアブルキャラではなかった。トラを操作していて必殺技を発動すれば、ハナちゃんが攻撃してくれるが。

しかし、ハナちゃんはノポンによって作られた自動人形でありノポン語で話すが、ノポンそのものではなかった。

これまでのシリーズで、主要キャラにノポンの女の子はいなかっただろう。

今作では事前情報より、早くからマナナちゃんというノポンが主人公パーティに参加することがわかっていた。

しかも声優は、これまた安定の洲崎綾。

声優にはそれほど詳しくないのだが、そんな俺でも知っている声優の中ではかなり好きな声であるし、PVで聴いた声も素晴らしいの一言。

そんなマナナちゃんというかわいらしいノポンを、今作では操作できるに違いない!

そう思っていた時期が私にもありました。

結局のところ、マナナちゃん(&リク)は「ヒーロー」ポジションであり、プレイアブルではないことが発売前に確定してしまったが、マナナちゃんがパーティにいてくれるだけで俺は嬉しいんですも……

マナナちゃんのことだけ言うのもあれなので、リクについても少し。

リクはノポンにしては真面目で寡黙な性格だけど、そんなノポンってこれまでにいたか?

サブキャラにもいなかっただろう。無印ではどうだったかわからないけど。

新鮮だけど、いいキャラしてると思う。むしろ、今までなぜいなかったのか……

ノポンといえば、いつもピントのズレたことを言ったり、わがままだったり妙に上から目線だったり、いい加減だったりする奴ばかりだったが、リクのような奴も一応いるんだなぁ。

ミオお姉さん問題

主人公たちは「あの姿」で生まれてきて、一応「幼少期」のようなものはあるようだが、生まれてすぐに訓練などに勤しむようだ。

そして10年たったら寿命で死ぬ。これを「成人」というらしい。

実際には「成人」する前にほとんどの者は戦いで命を落とすのだが。

年齢は生まれた時を「1期」として2期、3期と数え、10期の終わりに「成人」して死ぬ、という感じらしい。

年長者は尊敬の対象となったり、軍務長のような役職を得たりする。

成人を迎えることはひと際名誉なことであるが、それが近付くといろいろ思うこともあるようだ。ムン何とかさんみたいにフラグ立てまくったり。

で、主人公パーティでいうと、ゲーム開始時点でミオだけが10期後半、他は8期くらいであるという。

つまり、ミオは一番お姉さんなんだな! 胸は小さいけど。

しかし年齢差があっても、この世界では呼び捨て・タメ口が基本らしい。

たまにミオは「お姉さん」らしく振る舞おうとするが。

ところで、主人公よりヒロインのほうが年上ってパターン、前作でもやったよな?

ゼノブレ2では、「おねショタ」といえなくもないレベルでヒロインのホムラがお姉さんだったな。

そして、「年上のヒロインを『楽園/シティ』へ連れていく」というストーリーの構図も重なっている。

これは偶然か?

前作と違うのは、今作ではノアがミオを全く年上扱いしておらず、精神的にもほぼ対等、というかノアは精神的にかなり成熟しているという点か。

前作のレックスは子供だったからな。

ただ、ミオは「成人」まであまり時間がなく、ストーリーの目的地に到着するのにタイムリミットがある。

そのくせ、今作はこのシリーズではいつものように、寄り道推奨、むしろ寄り道のほうがボリュームが多い仕様になっている。

俺は発売日にプレイを始めたが、ミオのタイムリミットを考えると、寄り道しないで早くクリアしないとミオが成人しちゃうんじゃないの?

まぁそんなことはないだろうが、こういうのってゲームだから仕方ないけど、なんかモヤモヤするよね。

ミオの声優は津田美波、俺が全部観た数少ないアニメである『ゆるゆり』のメインキャラ(船見結衣)をやっていたので、俺でも知っている。

というか、津田ネキの印象ってこれしかないんだけど、『ゆるゆり』の結衣とは印象かなり違ったな。

ともかく、ミオちゃんはちっぱいで黒タイツで大変素晴らしゅうございます。

主人公パーティ大所帯問題

冒頭にも書いたけど、今作の主人公パーティ、人数多くない?

メインキャラ6人+ヒーロー枠、ヒーローが「リク&マナナ」なら8人になる。二人一組を含めてだけど。

前作はドライバー3人にブレイドがそれぞれ3体ずつ(ただしブレイドは1体ずつ切り替え式)だったけど、ブレイドは基本的にドライバーの後ろに立ってるだけだから、ビシバシ敵を殴ってるのは3人だけだったんだよな。

『クロス』では4人パーティで、無印では3人パーティだった。

人数が増えたことで、役割分担はより柔軟になり、防御や回復を重視したパーティで粘り強く戦うこともやりやすくなった。タンク2人とか。

回復役は戦闘不能になった味方の復活が可能だけど、前作までは誰もが可能だったから、パーティの人数を増やす代わりに復活を回復役のみに限定し、役割分担をより明確にするゲーム的な意図があったんだろう。

『クロス』では回復役も何もあったものではない(そもそも「やられる前にやる」か「延々とハメる」のが最適解だった)のに比べたら、戦略面ではずいぶんな進歩といえる。

回復役を4人ほどにすれば、敵が多少強くても復活のループで何とかなりそうにも思える。実際やってみるとジリ貧だが。

パーティの人数が増えたことで個人的に一番変わったことは、明らかな高レベル地帯を強行突破するのが楽になったことだ。

敵に見つかって戦闘開始時に操作キャラとは別のキャラにヘイトが向かうようになっていれば、そのキャラが瞬殺されたとしても、次に近いキャラ(操作キャラではない)が次にヘイトを集め、次のキャラが……とやっているうちに“逃走”に成功するわけだ。

これにより、レベル20くらいのうちから、レベル80手前のエリートがわんさかいる「エルガレス地下洞窟」の最深部に到達可能だったりする。

まぁ、だからといって何かすごいものを先取りできるわけではなさそうだが。

そして、今作ではストーリーの都合上「まだ行かれては困る」場所には手前に「見えない壁」があったりする。

ほかにも「ツタ登り」や「ワイヤー滑り」といったアクションを解禁しないと進めない場所もあるが、こういうのがあると“オープンワールド”とは言えないなぁと個人的には思いつつ。メトロイドヴァニア的な。

とはいえ、真にオープンワールドであった『クロス』では、重要なポイントの手前にまるで「門番」みたいな敵が鎮座していて、避けて通れないし見つかるとまず助からないしで、これはこれでオープンワールド的といえるのか、とは思わないでもない。

というか『クロス』における高レベルエネミーからの逃走の難しさ(と、対してドールでの逃走の容易さ)は異常ともいえたので、この手のゲームでの逃走の難易度はどうあるべきか、考えるべきかもしれない。

ところで、今作では人数が増えた分だけ、やはり一人ひとりの火力は下がっているのだろうか。

『クロス』では「オーバークロックギア」によってアーツ撃ち放題だったし、『2』では撃ち放題というわけではなかったけど、オートアタック1段目を打つ → 一瞬歩行してキャンセル → オートアタック1段目を打つ というせこい方法でアーツのリキャストを速められたが、それに比べると今作のリキャストは速くならない感じがする。
『2』ではクリティカルが出ると即リキャスト完了するヒカリのスキルによってアーツが撃ち放題になったりした。

『クロス』でオートアタックが完全に空気だったのを反省してか、『2』ではオートアタックを使わせる動機付けというか、オートアタックのアーツによる「キャンセル」というのが導入されたが、結局上記の方法でオートアタック1段目のみを繰り返すのが最適となってしまった。

今作でも「キャンセル」は引き継がれているが、今作ではそのメリットがリキャストの増加などの面で増加しており、前作よりもオートアタックの重要度が増している。

これはオートアタックというシステムを活かす点では成果といえるが、もっとアーツを撃ちまくれるほうがバトルの爽快さという点では望ましいのが本音だ。

とはいえ、もっとゲームを進めて育成やカスタマイズが進むと、このあたりの評価が変わってくるかもしれない。

UI相変わらず使いにくい問題

ゼノブレイドシリーズではこれまでさんざん言われてきていることだが、今作のUIも使いにくい。

モノリス社にUI/UXデザインができるスタッフはいないと言わざるを得ない。

ゲームが面白いから多少は目をつぶるが……このままでいいのか?

いや、UIがひどすぎればゲームの面白さをも損なう、それがUXというものだが。

今作ではカスタマイズ可能なショートカットキーや、メニューを一気に閉じるボタンが導入されたが、「そこじゃない」と言いたい。

まずマップ。

マップ自体の見やすさは今作では改善された。

『2』ではグーラの「左半身」に行けと言われた時、リアル時間で半日ずっと迷ってしまった嫌な思い出が。

これはさすがにいろいろ状況が重なってドツボに嵌った例だが(俺はゲーム内でもリアルでも一度覚えた道は忘れない程度の方向感覚をもっている)。

『クロス』のマップは広かったが、それほど階層的な構造になっていなかったので迷うことはなかったし、広い分だけ遠くから見渡せば見た目通りに道が繋がっていた、というかそもそも一本道ではなかったのでいろんなルートで行けた。

今作のマップの問題点は、まず、ショートカットでマップを開くと、別のマップに遷移できないことだ。

複数のマップを見比べたいときは、普通のメニューからマップを開かなければならない。

ショートカットでマップを開く→別のマップを見たくなる→いったんマップを閉じる→メニューを開く→マップを開く→別のマップに切り替える……という流れを何度やったことか。

そして、今作のマップには「ロケーション」が表示されない。

「ロケーション」というのは、マップの最大単位である「地方」の下にあり、探索していると時々発見してエフェクトが出る、「ランドマーク」(スキップトラベルできる場所)以外の地名のことだ。

「ロケーション」なんてスキップトラベルできないんだからマップに表示する必要なんてない、と判断されたのかもしれない。

しかし、マップ(地形、ルート)を覚えるというのは、そういう細かい地名が基準として必要なのでは?

『2』のマップでは「ロケーション」が表示されていたが、それが邪魔ならフィルター機能で非表示にすることもできていたのに、そんな選択肢すら無くすとは、本当に開発者は何を考えているのやら。

あと、今作では「ロケーション」の上、「地方」の下に、それなりの広さを持った地域の単位がある。

初めて足を踏み入れるとムービーが流れるアレのことで(フォーニス地方の「イーグス荒野」「ダナ砂漠」「リビ平原」など)、ここでは仮に“エリア”と呼んでおく。

この“エリア”はストーリー中でたびたび言及があり、プレイヤーが把握しておくメリットは大きいが、やはりマップには表示されない。

UIに関するシリーズ最大の問題は、やはり装備品に関するものだろう。

本シリーズにおいて装備はたびたび変更するものであることを開発者は全く認識していない。

今作に至っては、おそらくストーリー攻略中にはたびたび「クラス」を変更することになるが、クラス変更時には装備だけでなく、スキルやジェムがランダム(そうとしか思えない)に付け変わるので、アーツも含めいちいち再セッティングしなければならない。

付けたい装備を探すのも一苦労だし、そもそも今どんな装備を持っているのかを探すこともままならない。

『クロス』では発売からだいぶ経ってから配信されたアップデートで「少しだけ」改善されたが、『2』を含め続編ではこの改善が全く活かされていない。

『2』では結局、ソートを五十音順にして目的の装備を探していたが、これはもちろん目的の装備の名前がわかっている場合に限る。

『ポケモン』のように装備に大した種類がなくてもちゃんとカテゴリ分けされているのが普通だろうに、なぜ本作では大量の装備の一覧から目的の装備を探さなければならないのか。

しかも、名前から効果を類推することも難しく(命名に規則性が乏しい)、ひとつひとつ効果を見ながら探す必要がある。

いらない装備は全部売却してしまえば解決するのだろうが、コレクションしたい人にとってそれは酷だ。

ちょっと考察

ノアたち人間って、実は人間じゃなくて『2』の「ブレイド」なんじゃないの?

「この姿のまま生まれてくる」とか「武器を生み出す」ことができるとか、前作のブレイドの特徴だよな。

『2』の時代から遙かな年月が流れ、ブレイドはどのように進化(または変化)したのか……

今作の世界は前作で「アルスト」と呼ばれていた世界の未来の姿らしいが。

いや、今作のキービジュアルに巨神獣「インヴィディア」が描かれてるけど、見た目だけじゃなくてあの世界そのものだろう。

人間たちはともかく、モンスターは前作のものが引き続き登場している。

ただし、一部の前作のモンスターは「○○の化石」というアイテムとして登場している。

あぁ、あのモンスターはこの時代にはすでに絶滅して、化石になってるんだー、と思うと少々寂しくもあり。

「ギャノム」が化石になってたのは正直嬉しかったな。ほら、あいつかなりウザい敵だったから。

「パラス」は『2』の「モルスの地」でも生きてたくらいだから、今作まで生きててもおかしくはないと思ってたけど、化石だったな。

「シース」なんかは絶対に絶滅しそうにないと思ってるけど、まだ敵としても化石としても出会っていない。

そして「ピピット」、こいつは絶対いると思っていた。「世界樹」にすらいたんだから。

今作は「ゼノブレイド」シリーズの集大成らしいから、こういう過去とのつながりも「世界の真実」の一部として明かされていくのだろう。

この先のプレイも楽しみだ。

まとめ

今回は、『ゼノブレイド3』の第3話までをプレイして感じたことをいろいろ書いてみた。

俺も今やすっかりシリーズのファンだが、重厚な世界観や、哲学的なテーマなどのシリーズの魅力をしっかり考察していきたい。

そのために、プレイに戻らないとな……

まだ第3話なのだ。