横綱とは、大相撲における番付の最高位。
横網とは、大相撲の聖地、両国国技館の所在地の地名。
または、横綱に似て非なるもののたとえ。
―― LABEの脳内辞書より
横綱? 横網?
字をよく見てほしい。横綱と横網。綱と網。
そう、“つな”と“あみ”である。
両国国技館の所在地が「横網」といわれて、「ああ、相撲の町だからやっぱ『横綱』なんだぁ」と思ってしまうところが罠だ。
いったい誰が、こんなややこしいことを!
いろいろあるようだが、「横網」という地名はなかなか由緒あるものらしい。
しかしよくもまあ、こんな偶然が起こるものだ。
日本相撲協会には、宛名書きに間違えて「横綱」と書かれたものがたびたび届くといい、誤記や空目はそこかしこで見られるという。
この記事を読む人も、目を皿にして読まねばならないのだろう。
角界にもいる横網
というわけで、横綱と横網は似て非なるものであり、もともと関係あるものではない。
翻って現在の角界。
稀勢の里の横綱昇進により、横綱はついに4人となった。
しかし、人数が多くても、喜んでばかりはいられない。
みなさんが感じている通り、現在の横綱(と大関)たちは思うような活躍ができていないのが実情だ。
そんな不甲斐ない横綱たちを皮肉り、「横網」と呼ぶようになった。俺は。
なかなか面白い呼び方だと思うのだが、一般には広まっていないようなので、ぜひここから広げていきたい。
「また○○が負けたのか、横綱なのに……あ、横綱じゃなくて横網だったな」
のように使おう。
使う機会が多すぎて困る。
誰とは言わないが……
角界の横網の特徴
横網の主な特徴を挙げていこう。
ある横綱は「横綱の勝ち越しは10番」と言ったそうだが、横網の勝ち越しは9番である。
※相撲は1場所15番:8番取って勝ち越し
ちなみに大関の勝ち越しは8番……普通じゃないか!
横綱に対して張り手をするのは失礼との意見もあるが、相手が横網ならそれも許される。
横綱は格下の相手に「猫騙し」を2回しても勝てるが、横網は相手をはたこうとして自滅することがよくある。
横綱は「かち上げ」という名のエルボーも得意だが、横網は立ち合いの変化が得意である。
※横綱はあの人のことだけど、横網は特定の誰かを指しているわけじゃないよ。ほんとだよ?
そういえば
現在、稀勢の里の横綱昇進が話題だが、個人的に昇進はまだ早いと思っていたのだが。
年寄衆はこと日本人(日本出身)となると甘いようで、稀勢の里が嫌いなわけではないが、その甘いのが気に入らない。
なにしろ、俺たちは横綱ならぬ横網たちの不甲斐ない様を散々見せられてきたのだから。
そう簡単に横綱ならぬ横網を増やさないでくれ。
そこで、稀勢の里の横綱昇進も現実味を帯びてきた初場所千秋楽の1月22日、俺は抗議も込めてこう宣言した。
稀勢が今場所後に横綱になったら俺、相撲中継見るのやめる。
— LABE (@la_to_beam) 2017年1月22日
しかしそれはもはや既定路線だったようで、あっさりと俺は相撲観戦を引退することになってしまった。
もうこれ言っちゃったから、守りますね^^
ただ、ほんの少し訂正。
「稀勢が引退するまで」相撲中継見るのやめる。 https://t.co/0vstI7gr9q— LABE (@la_to_beam) 2017年1月23日
翌日、宣言を少し訂正。
いやー、稀勢の里君、俺は春場所は観ないけど、横綱として頑張ってくれ。横網にはなるな。
横綱にふさわしい成績を残してくれれば、俺の心配も杞憂だったことになる。
立場が人を作る、とよく言われるが、本当にそうなってほしい。
さて、これからの大相撲はどうなっていくのやら。
まとめ
横綱と横網の違い、おわかりいただけただろうか。
今度から皆さんも、不甲斐ない横綱を見かけたら、「こいつは横綱じゃなくて横網なんだな」と思ってもらって、この言葉を広めていってくれれば。
そして何より、横綱たちが奮起して、横網と呼ばれる関取がいなくなってくれれば。
追伸
2月5日に行われた「日本大相撲トーナメント 第四十一回大会」において、稀勢の里が初優勝を果たしたそうな。
本場所とは違うという面もあるだろうが、この勢いでぜひ来場所も大活躍してもらいたいものだ。
こめんと